初心者でもさくさく読めるフランス文学!モーパッサンの『首飾り』を原書で読んでみた

初心者でもさくさく読めるフランス文学!モーパッサンの『首飾り』を原書で読んでみた

久々のブログ更新です。12月に入り、冬本番になってきましたね〜
今年も残すところあとわずか。やり残した事をなんとか片付けたい気持ちだけ先走りして焦ってしまいます。。
なかなか時間がとれませんが、フランス語も一応がんばって、小説を読み始めました。

モーパッサンの短編、「首飾り」

モーパッサンといえば「女の一生」。
世界史の教科書で著者と作品名を覚えてハイ終わり、でスルーしてしまっていたんですが、
せっかくフランス語を勉強しているのにフランスの(しかも有名な)作家の本を読んだことないというのもなんだかなという気がして、
いっちょ原書で読んでみようと思ったのです。

この「首飾り」(La parure)という短編は1885年に発表された『昼夜物語』(Contes du jour et de la nuit)の中に収められていた話です。

華やかな暮らしに憧れている庶民の女性(主人公)が、一晩だけそういった世界を味わった後どん底の生活を送るんですが、最後の最後に衝撃の事実が明かされます。

話はこの事実が明かされたところで終わっているのですが、この後登場人物たちは一体どうするんだろう…といろいろ想像してしまいました。
主人公の夫が思いっきり妻に振り回されているのにあまりにもけなげで従順で優しすぎる。読み進んでいるうちに可哀相になってしまいました。。。
ワタシ的には主人公の女性より夫のその後が心配です。。

フランス文学をさくさく読める理由

それは読んだ本に、対訳&語注がついていたからに他なりません。(*・ー・)アハ♪

今回はこの本↓ 「フランス語で読むモーパッサン」 にお世話になりました。

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実は今まで、原書に対訳がついている本を読むのって邪道なのでは?自分でちゃんと辞書引いたりして読み進まないといけないのでは?と勝手に思い込んでたんです。
でもどうしても一人だけで学習していると、どう考えればいいのかわからない文章に出会うんですよね。

意味が分からない単語のせいで理解できないのであれば、ただ辞書を引けばいいんですが、
困るのは、単語は知っているし構文も分かるけど、どういうニュアンスなのかが分からない文章。。。
対訳ってこういう時にすごく助かるんですね。

日本語で作品を書き直したような翻訳本とは違って、対訳は原書に対応して訳してあるので、読むだけでもフランス語の考え方というか発想というか、いろいろと勉強になりました

他にも2話あるよ~ジュールおじさん・シモンのパパ

この本には他にも「ジュールおじさん」「シモンのパパ」と短編が2つ収められています。この二つの作品もラストに、「うん」とおもわせるオチがあります。
「ジュールおじさん」は少し苦い思い出、「シモンのパパ」はハッピーエンディングとなっています。

3話とも分量は多すぎず、少なすぎずで、読み終わると充実感があります。

全部対訳してあるし、解説も詳しめなので、ひととおり文法を終えた初心者ならストレスなく読めると思います。

本は文庫本で薄く軽いので、通勤なんかで読むにもちょうどいい感じです。

まとめ

名前を知っていただけのモーパッサンでしたが、話の構成が上手くや無駄の無い語り口で最後まで飽きずに読める上、
作品自体が読後も考えさせられる印象深い内容で面白かったです。

今更ながらモーパッサンてこんな面白いんだったらもっと早く読んでおけばよかった。。と思いました。

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