photo:Pareja de gaviotas reidoras By: David Talens
スペイン語でカモメはGaviota。
reidora(reidoro)は「陽気な、よく笑う」という意味。
東京都などなどの「自治体の鳥」としてもよく知られてるおなじみの鳥だけど、スペイン語を直訳したら「よく笑う、陽気なカモメ」になる。
ユリカモメ Gaviota reidora
photo:Pareja de gaviotas reidoras By: David Talens
何を食べているの?
スペイン語図鑑にはまず、「carnívora」(肉食性の)とあります。
海の近くにいるからてっきり、魚をよく食べるのかと思いきや、
なんと魚はエサ全体のたった5%くらいしかないらしい。
ほとんど魚以外のものを食べている、というわけで、じゃぁ、何を食べているのかというと、
「invertebrados」(無脊椎動物)、なんだそうな。
無脊椎動物の内訳は、
crustáceo(m.)甲殻類
molusco(m.)軟体動物
gusano(m.)蠕形動物(ゼンケイドウブツ)、ミミズなど
insecto(m.)昆虫、虫
larva(f.)幼虫
miriápodo(m.)多足類(ムカデなど)
それと他には、
anfibio(m.)両生類
カエルとかですかね、そして、
desperdicio(m.)ゴミ、残り物
人間が捨てた生ごみとか食べてるんですかね。
そういえば虫って
虫って色んな単語がありますよね。
上に出てきたのでは、
insecto(昆虫)、gusano、larva(幼虫)とか…
ほかにも、bicho(気持ち悪い虫)とか、いろいろ…
どう使い分けているのかぼんやりとしか分からないけど、
以下の虫はgusanoを使って言えるようです。
gusano de luz ホタル
gusano de seda カイコ
gusano de tierra ミミズ
gusano de la carne ウジ虫
gusanoは本物の「虫」だけでなく、
良心の虫だと、「呵責」になるなんて面白い。
gusano de la conciencia 良心の呵責
bichoはこのことわざが思い出される。
「悪い虫は死なない」
Bicho malo nunca muere. 憎まれっ子世に憚る
ユリカモメによく似た鳥、ニシズグロカモメ Gaviota cabecinegra
ユリカモメ Gaviota reidoraの次のページをめくると、ユリカモメに似てるけどもうちょっとスリムな鳥、ニシズグロカモメ Gaviota cabecinegraが出てくる。
cabecinegraって何だ?辞書を引いても出てこないけど、
cabecita negra (軽蔑)メスティーソ cabeza+縮小辞
とあるので、cabecinegraって黒い頭、って意味っぽい。
実際、この鳥、頭黒いし。
黒海とかアゾフ海なんかに主にいる鳥らしいですが、ユリカモメよりちょっと小さめで、繁殖期に現れる頭の黒い色が首まで伸びているのが特徴みたい。
ってことで、Gaviota cabecinegraは黒い頭のカモメ。
ついでに、cabeza(頭)から派生したと思われる面白単語。
cabeciduro 頑固な人
cabecilla 頭目、つまらない人
cabellera かつら
まとめ
手持ちの辞書には、鳥の名前が学名だけでなく、
英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語も併記してあります。
フランス語を見ると、
mouette rieuse(ユリカモメ)
mouette mélanocéphale(ニシズグロカモメ)
ってあって、スペイン語と同じ意味なんですが、
(mélanocéphale = mélano- « noir » + céphale « tête ». つまり黒い頭。)
カモメはスペイン語(Gaviota cana:白髪のカモメ)に対して、フランス語はGoéland cendré)。
Goélandは大型のカモメ
cendréは灰色の
って意味なので、フランス語は大型のカモメ(Goéland)と小型のカモメ(Mouette)を区別してるんですね。
ふーん、って感じだけど。