こんにちは、ちりめんしゃこです。
前回は現在、点過去、現在完了といった絶対時制を確認しました。
今日はちょっと複雑な「相対時制」の「線過去」「過去完了」「過去未来」「過去未来完了」をイメージしてみたいと思います。
ここに取り上げる用法以外にもいろいろあるのですが、時間的なイメージを見るため、細かい用法は省いています。
相対時制(線過去、過去完了、過去未来、過去未来完了)のイメージ
直説法線過去(pretérito imperfecto de indicativo)
点過去と違って、始まりも終わりも特定されない、もっと漠然とした過去のお話。というイメージ?
「(昔は)~したものだった」:過去の習慣。(ex.昔はみんなで海に行ったものだったね)
「線」「点」という名前は時間の長さを表しているのではなくて、始まりと終わりが意識されるか否か、という違いと思ったほうがいいのかも。
なので「線」は、始まりも終わりも意識されないので、「限定された期間」を表す言葉と共には使われないもよう。
[線過去と点過去のニュアンスの違い]
点過去は「終わりが明示的」なので結果をはっきりさせるのに対して、線過去は「終わりが不明確」なため単なる状況を言っているだけだったりする。
また、点過去で「~すべきだった」と言った場合は実際にはやらなかった可能性が高いのに対し、線過去では実際にやったかどうかは分からない。
直説法過去完了(pretérito pluscuamperfecto de indicativo)
「現在完了」の過去バージョン。基点が現在から過去(▲)になっただけ。
基点(▲)時点では終了しているけど、基点(▲)に何らかの関係がある過去。というところでしょうか。
「(▲のときはまだ)~し終わってなかった」:否定だと(終わっているはずのものが)未完了 (ex.まだ宿題がすんでなかった)
「(▲の時までに)~したことがある」:経験 (ex.富士山に登ったことがある、と言っていた[▲が「言っていた」、「登ったことがある」が過去完了])
haberは「線過去」で活用させます。
直説法過去未来(condicional simple de indicativo)
名前が分かりにくいですよね、過去なのか未来なのか。。。
基点(▲)が過去、それ以降の未来について語ります。終了時点は現在なのか未来なのかは不明。
他にも「過去の推定」や「(現在/未来の行為について)婉曲」など、ニュアンス満載の時制ですが、ここでは単純な「時間」の話に限るためスルー。
直説法過去未来完了(condicional compuesto de indicativo)
名前が長すぎる&過去なのか未来なのか完了してるってのはどういうことなのか。。。
基点(▲)が過去、それ以降の未来について語るが、終了点(△)には完了してる、という時制です。
(終了点(△)は図では現在から見て未来としてますが、過去でも現在でも決まりはなさそうです。)
過去未来完了=「haber(過去未来の活用)+過去分詞」なだけあって、これまた「推量」を表現する用法もあるんですが、これも単純な「時間」の話に限るため今回はスルーします。
まとめ
相対時制は基点(▲)がいろいろ動く分だけ、ちょっとややこしくなります。
また、ここでは触れてませんが、線過去、過去未来と過去未来完了には「推量」やら「婉曲」といった用法があってさらにややこしい。
ですが、大まかなイメージをつかむと、(始まりも終わりも限定しないという曖昧さから?)こういった「推量」とか「婉曲」のようないい方もするようになるのかなー、などと思えてきます。