こんにちはちりめんじゃこ(@tirimenJ5)です。
久しぶりにリアル書店に行ったら、以前読んだ「やさしく読めるスペイン語の昔話」の続編がでていたのでさっそく買って読んでみました。
スペイン語に慣れてきたからか、以前よりラクに読めたかも。
「続 やさしく読めるスペイン語の昔話」
左ページのスペイン語原文に対して右ページに日本語訳がついている、「対訳本」シリーズとして、
以前、初心者が始めてスペイン語長文に挑戦するのに最適な本として「やさしく読めるスペイン語の昔話」をご紹介しましたが、
「続 やさしく読めるスペイン語の昔話」はその続編です。
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分量、話の出どころ
今回の「続 やさしく~」はスペイン語圏の昔話と神話・伝説が17編収められています。前回が19編あったのに、2話少ない!と思ったら、1話だけちょっと長めの話(ちょうど他の話の2話分くらい)が収められているため、分量的には前回とほぼ同じです。
内訳はスペインの話5話と中南米の話10話、不明2話で、圧倒的に中南米の話の方が多いです。
でも、いちばん最後のちょっと長めの話はスペインの19世紀の作家、Juan Valeraの筆による話となっています。(ただし原文そのままでなく、少し短く削られていて、部分的にやさしく書き換えられている)
帯に「中級者向け」とあるが・・・
最後のJuan Valeraの話以外は、難易度としては、前回の本と同じくらいかと思われる・・・
一番最後のちょっと長めのお話は、一文の長さもこころもち他の話よりも長めなのと、語り口もちょっと“凝っている”ので、少し難しめに感じました。
語り始めの文章の主語がNosotrosになっているので、ちょっと面食らいますが、話自体は読み進めると、それほど複雑な展開ではないので、なんとか読みきれましたよ。
難しいところは語注が振ってあり、ページの下のほうに解説があるので、そんなに身構える必要もなかったです。
「昔話」で「類推する力」を養えるかも
話自体の面白さ
本の帯に「滑稽譚を新たに収載」とあるように、笑える話が多くて、個人的には、前回の本より好みの話が多かったです。
特に印象に残っているのは、「La Mulata de Córdoba」(コルドバのムラータ)。どこかで聞いた(読んだ?)ことのある話だけど、
ちょっと不思議な余韻があって好きです。
あとは、「Los pasteles y la muela」(ケーキと虫歯)や、「Reparto de la cosecha」(収穫物の分配)かな。
「Reparto de la cosecha」は日本にも似たような話があるけど、作物を作る側がいじめられてるのではなくて、最初から出し抜いてるところが爽快でイイ。
単語が分からなくても~♪
分からない単語や表現があっても、右ページの日本語訳や語注で該当する箇所を探せるので、辞書を引かなくても読める対訳本の便利さはいわずもがななんですが、敢えて今回はスペイン語で読み通してから対訳確認してみました。
「昔話」ってパターンがありますよね。
「起承転結」がハッキリしていて、さらに滑稽譚だと話の「オチ」が必ずあるわけで、細かい単語や表現がわからなくても、話の進行から、何が起こっているかとかがなんとなく類推できます。
辞書を引く事も大事だけど、辞書に頼るだけでなくて、話や状況から「類推する」って力も必要だなとつねづね思ってるんですが、
「昔話」のような、ある程度どの国でも似たような話は、そういった「類推」がしやすいので、推測力を養うのにもうってつけです。
対訳もいいけど、推理小説みたいに推測しながら読む楽しさがありますね。
まとめ
高校生の時、古文でいちばん好きだったのは「今昔物語」とか仏教説話とか、パターンが決まってる話でした。(特にテストで出てきたときはラッキーと思ってた)
「和泉式部日記」とか「源氏物語」のような、心理描写が細かいものは、テキトーな古文の知識しかなかったので、全くチンプンカンプンでした。。。(汗)
そう考えると昔話以外の「小説」も読んでみて、そして撃沈してみる経験もそろそろ必要かもしれません・・・