上の画像:Black and White, Blanco y negro – urraca 01 – garsa – magpie – pica pica By: Ferran Pestaña
カササギ。日本では九州の北部(佐賀県とか)にしかいない、カラス科(Córvidos)の鳥。
織姫と彦星が天の川を渡るときの架け橋になるという七夕の伝説の鳥でもあります。
スペイン語ではUrraca(ウラーカ)。フランス語ではPie bavarde(ピ バヴァルド)。
英語はMagpie(マグピー)。
カラス科の鳥らしく鳴き声がやかましいので、スペイン語、フランス語、英語とも、「おしゃべりな人」の意味もあります。
(フランス語はbavarde(おしゃべりな)と2重に強調されている)。
カササギ Urraca

カラスっぽいけど、黒地に白が目立つ、遠くからでも良くわかる間違えにくい鳥ですね。
でも光の当たり方によって、黒い部分が「irisaciones violetas y veldes(紫と緑の虹色の輝き)」に見えることがあります。
一説によると、鳥は紫外線も見えるので、(カラスも含めて)黒い光沢のある鳥は鳥同士では鮮やかでもっと綺麗な色の鳥に見えているのではないかと言われています。
いろんな迷信(supersticiones)のある鳥、カササギ
海外ではカササギにはいろんな迷信があるようです。
手持ちの図鑑(Aves de España y Europa / Birds of Spain and Europe (Vida Verde / Green Life))には、
「La urraca sigue siendo víctima de viejas supersticiones, como muestra la fotografía.」
(この写真に見えるように、カササギは古い迷信の犠牲になり続けている)
という一文とともに、足首をひもで引っ掛けて木に逆さまにぶら下げられているカササギが写っています。
どんな古い迷信があるのかよくわかりませんが。
魔除けとして扉に蹄鉄をぶら下げる、という迷信がありますが、そういった類のものなのかな???
また、イギリスの迷信では1羽のカササギを見ると不吉(2羽だと幸運)とかあるみたいです。
どちらにしろ、日本や中国でも七夕伝説に登場するので、カササギって生活に親しみのある、注目度の高い鳥だったんだろうと思います。
12世紀のカスティーリャとレオンの女王、ウラーカ

ウラーカは、中世のイベリア半島の北部にあった「レオン王国」と「カスティーリャ王国」の女王(在位1109-1126)。
父親のアルフォンソ6世に跡継ぎの男がいなかった(弟がいたが早くに戦死)ため、女王として後を継いだ人です。
ややこしいんですが、ガリシア伯ライムンド(1番目の夫)、アラゴン王アルフォンソ1世(2番目の夫)、ララ伯爵ペドロ・ゴンサレス(3番目の夫)と結婚しています。
特にアラゴン王アルフォンソ1世と結婚した時はカスティーリャとアラゴンが統一されるのではないかと貴族が反乱を起こしたりしてもめていた。
ウラーカはサン・イシドロ教会に埋葬されており、
1番目の夫との間にできた息子アルフォンソ7世(「全ヒスパニアの皇帝」を名乗る!)が後を継ぎます。
とにかく、
この女王の名前がカササギ(Urraca)と綴りがおんなじなので、ここで取り上げてみましたが、
Wikipedia見ると、ガリシア、アストゥリアス、レオンではカササギは「pega」って呼び名で有名らしいので、カササギ姫、というわけではないのかもしれません。
まとめ
カササギ関連のキーワード(スペイン語単語)。
gregario,a(adv.)群れをなす
gregarismo(n.m.)群居性、付和雷同
bandada(n.f.)鳥や魚の群れ
sedentario,a(adv.)定住性の
群れて定住する鳥、カササギでした。
読んでいるのはこの図鑑です。(スペイン語で書かれているけど、元本はフランス語のようです。)