[スペイン語:鳥図鑑] 青いよだれかけの鳥、オガワコマドリ Pechiazul
CATEGORY : aves
2018年1月8日

上の画像:Gorgebleue à miroir By: Mickaël Dia
オガワコマドリって?
スズメ目ツグミ科の鳥、ツグミの仲間ってことで、大きさもツグミくらい。
ヨーロッパコマドリ(Robin)の仲間でもあります。
日本ではかつては「迷鳥」(偶然迷って日本に来た鳥)と言われてましたが、現在ではまれな旅鳥(渡り鳥)、冬鳥とされているようです。
なので、運が良ければ日本でも見られるかも。
鳴き声も見た目も、こんなカワイイ鳥です。
(ビデオはスペイン北部、カンタブリアで撮影されたもの)
何を食べてる?
基本的に、虫なんかを食べる肉食系の鳥ですが、
秋には植物の実も食べているようです。
住んでいる場所は?
水のある場所が好みのようで、アシが生えている川岸とか海辺の低湿地なんかにいるようです。
繁殖期は水辺に近いところで、低木ややぶに隠れた地べたに卵を4~6くらい産むようです。
6月のはじめには渡りの準備を始めるようです。
スペインには年中いるものもあるようですが、冬は北の方からの渡り鳥が越冬する場所にもなっています。
(スペイン以外だと、西アフリカやセネガル、マリなんかでも越冬。)
■スペイン語単語メモ(湿地など)
humedal(n.m.) 塩水沼
marisma(n.f.)海辺の低湿地、塩湿地
saladar(n.m.) 塩田、塩分の多い土地
ribera(n.f.)堤、川・海・湖の岸
carrizal(n.m.) アシ原
matorral(n.m.) 低木、藪の繁み
talud(n.m.) 斜面、傾斜地
grava(n.f.) ジャリ
guijarro(n.m.) 河原の丸い石
cenagal(n.m.) ぬかるみ、泥沼
sauce(n.m.) ヤナギ
chopo(n.m.) ポプラ
mimbrera(n.f.) ヤナギの枝
taray(n.m.) ギョリュウの実
名前の由来

Blåhake / Bluethroat By: Åsa Berndtsson
日本語の「オガワコマドリ」は
日本で最初にこの鳥を採集した「小川さん」にちなんでつけられた名前です。
スペイン語のPechiazulは、直訳したら、「胸青、青い胸」
Pechiは胸(pecho)から、azulは青色。
鳥の名前ではないですが、
pechiblancoだと「(動物が)胸の白い」という意味。
フランス語ではGorge-bleue à miroir。
gorge(のど)のbleue(青いbleuの女性形)、
miroirは鏡のことですが、à miroirだと
鳥や馬の被毛上に現れる明色斑点のことです。
英語では、Bluethroat。
のど青。
やはり喉のあたりの特徴的な青い色にちなんだ名前ですね。
ただ、この鮮やかな青色は繁殖期(el periodo nupcial(西語))の色で、
繁殖期が終わると、ちょっと色あせるとのこと。
■スペイン語単語メモ(繁殖期とそうでないとき)
En plumaje de nupcial 繁殖期の羽
En plumaje de eclipse 繁殖期でない時の羽
eclipseって「月食、日食」って覚えていると思いますが、
「衰退、かげり」という意味もあって、こんな時の表現にも使われるんですね。
まとめ
そうそう、この印象的な青い胸のぶぶん、スペイン語での表現が面白かったです。
En plumaje de eclipse, el macho pierde su magnífico <<babero>> y su bella mancha,…
(繁殖期を過ぎた時の羽の色は、オスは大きな「胸当て」と綺麗な斑点を失い…)
「babero」
そう、「よだれかけ」。
胸当てという意味でも辞書に載ってますが、なんだか小鳥が青い涎掛けをかけているって想像すると絵本みたいだと思います。
ちなみによだれは「baba」って言います。